医学部合格者座談会~ 合格のポイントは演習にあり!【後篇】

カテゴリ : 医学部受験, 合格体験談

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前回に引き続き、座談会の後編をお送りします。

●基礎がぐらついていた、というお話がからありましたが、そういうときは教科書の例題に戻るのがいいのでしょうか。

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山田先生:ランダムにさまざまな問題を解くと、1つの問題を解くためには複数の分野の手法が必要であることがわかってくる。その中で、「この解法はこういう場面で使う」と説明する。教科書の例題だけをやっていても「1つの問題の中で複数の分野の手法が必要になる」ことがないので、この訓練ができない。なので、教科書レベルの基礎を知ったうえでランダム演習をやることによって、1つの問題の中で様々な展開が起こることを学んでいく。また、アプローチは1通りではなく、それこそ10個も20個もあることを知る。それぞれのアプローチで進むとどのような展開になるかを、現実に経験する。難しいものも易しいものもランダムにやることで、それが徐々にわかってくる。

 

●具体的にどう演習をやらせるのでしょうか

山田先生:の場合だと最初は数Ⅲの演習からはいった。数Ⅲはかなり演習量を重ねないとできるようにならないから。数Ⅲだけをランダムにプリント演習する感じ。その後、数ⅠA・数ⅡB・数Ⅲ全体の演習に入った。
一般的には、一通り分野別の問題ができれば、全体の演習に入っていく。分野別が必要な場合はそれをやるし、今何をやらなければいけないかということで問題を選んでいる。受験勉強は筋力トレーニングと同じで、楽に解けるものをやっても力は付かない。少しつらいなということをやらないとだめ。だから、やっている本人には「できた感(爽快感)」はない。「全然できねえよ」みたいな問題ばかり(笑)。
独力で演習をやっていて一番困るのは、自分が解いた手法と解答の手法が全く違うとき。自分の選んだ手法が適切なのか、どうしたらいいのか自分では判断つかない。私の授業では、本人の発想を元にして、どのように展開すればよいのかをアドバイスする。「その手法は今使う手法ではないよ」と指摘することもある。つまり「その手法を用いるのはどの場面か」を現場で学んでいく。
我々の世代だとチャートを真っ黒になるまでやりなさいといわれた。でも、分かっている問題を何度もやっても「現場対応力」はつかない。その問題はできるようになるが、初見の問題に対応できるようにはならない。かつてはみんなが「チャートを真っ黒になるまでやる」だったので、それで済んだ。でも、今はだんだん、入試問題の難度が上がってきている。例えば、30年前に東大で出題された問題が、その後いろいろな大学で類問が出題されて、今はチャートにその類題が載っている。かつてと違って今はたくさんの教材があるので、かつてのように「チャートだけひたすらやっていれば受かる」とは言えない。そうするとどういうものを演習しなければならないかということになる。今は指導者がチャートを真っ黒になるまでやらせる、いいからやりなさい、という時代ではない。
:高3の春には数Ⅲまで終わっていたので、まるまる1年、演習期間にあてられたのは大きいと思います。入試のときに「ああ、先生がこんな事よく言ってたな」というフラッシュバックはなかったです。でも、こういうこと言われたなというのが記憶にしみついているというのはあると思います。授業を受けていく中で同じところでひっかかる。それが知らず知らずのうちにしみつく。そういう感じで、いい意味で影響が出ていたと思います。

:入試のときに感じたのは解ける問題のレベルがいつの間にかあがっていたということ。自分でもびっくりしました。

山田先生:それはそういうものなんです。いろんな問題でいろんな経験を積んでいく中で、どういうときに何をすればいいというのが経験される。それがある程度の量と質になると、いつの間にかそれが使えるようになって、ふとできるようになっている。

 

●ところでスランプはありましたか

:常にスランプでした(笑)。模試でいい判定がでたことがない。基本的にDかE、よければC。だからE判定でてもあきらめない。とにかくやるしかない。やり続けるしかない。

山田先生:いい判定が出なかったというけど。AとかBなんてそうそう出るものではないよ。

:学校の人たちがばんばんA判定B判定を出していたんです。

山田先生:中学入試と違って、大学入試では浪人がいるわけだから、現役でよい判定はなかなか出ない。簡単にA判定が出るなら、志望校が低すぎるということ。Cというのは合否ライン上、合否可能性は五分五分なんだから、Cが出れば見通しは明るい。

:スランプはセンター試験の1週間前。英語でした。今まで解けた文法問題が解けなくなってしまった。自分でもびっくりするほど、スランプはいつ来るかわからない。どう乗り越えたかというと、1日英語から離れました。英語は何もやらずに、開き直って数学と理科をやりました。2日目に基礎的な文法をもう一回やってみてなんとか調子をとりもどせた。今から考えると、試験の1週間前でよかったな、と思います。なんとかそこで修正できました。

 

●山田先生とのエピソードについて教えてください

:学習指導レポート(全家庭に送付する先生の指導報告書)が衝撃的だった。ほかの先生がほんわかしているのに山田先生のレポートは文体が「~だ、~である」って感じ。最初はこわいなあ、と思った。(笑)

:同じ問題がわからなかったり、間違えたりで自己嫌悪になるときもあった。そのたびに、質問してもちゃんと、最初から順序立てて説明してくれた。

山田先生:人間なのでわからんものはわからんし、忘れたりもする。怒って覚えるならいくらでも怒りますよ(笑)。その人の感性で受け入れやすいのと受け入れにくいものがあるしね。何回やってもつまずくときもある。だから同じ説明を何度もするのは全く問題ないし、場合によってはその手法を放棄することもある。

 

●最後に読者にメッセージをお願いします

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:最後まであきらめない。ちゃんとやりきる。入試を受けていく中でわかっていたつもりだったところが、実はそうではなかったと、そこであらわになることが往々にしてあった。それをふまえて、入試を受けるごとに修正していく。医学部の入試は長丁場で続くので、途中からあきらめ状態で受けるのはもったいない。

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:同じことを思ったけど同じことを言うわけにはいかないんで(笑)。大事なのはまわりの人に流されないこと。自分は何回もやらないと身につかないタイプ。周りの人はいい成績を出していたけれど、自分だけ妙にできなかった。でも、周りの人におどらされず、自分を信じて最後まで進むことができた。

山田先生:「あきらめず」というのは、本当に大事です。さっきも「入試のときに感じたのは解ける問題のレベルがいつの間にかあがっていた」と言っていたけど、受験勉強の過程で「できるようになった」という安心感を実感することはないんです。安心できるのは、合格通知をもらったとき。だからその日まで、不安と戦いながら頑張る。その意味で、二人ともよい結果が出ない中でよく頑張った。本当に感服します。初めに受験した1つ2つの大学で結果がよくないと絶望感に苛まれるのに、めげずに最後まで頑張れた。今後の人生にとってもすごく大事なことだと思います。
受験のあと何年かして教え子が遊びに来てくれることがあるんだけれど、必ず「受験生の時は受験勉強がすごく大変だと思っていたけれど、今の方がずっと大変です」と言う。医学部に限らず今後の人生の方が大変なことが多いだろうが、頑張って欲しい。

 

いかがでしたか。実は同じ日に名門会の授業を受けていたという2人。当日も「えっ! そうだったの?」なんて驚いていました。この座談会をきっかけには同級生としてお互い切磋琢磨しながら勉強していくようですよ。ぜひよい医者になるでしょう。頑張れ!

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合格には演習が大切ということはみなさんわかっていると思いますが、ただやみくもに問題を解きまくるのでなく、今、自分にとって必要なレベル、量の問題を解くことが大事。では、どういう問題がいいかなんて自分1人ではわかりません。また、みんなと同じテキストの問題だけやっていても力はつかないのです。
ぜひ名門会にご相談を!

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