「日本女子大学附属中学校・高等学校」
中学・高等学校の先生に聞く！　中学受験帰国生入試レポート

2024年11月15日(金曜日)

地方都市から海外まで、どこからでも名門会の指導を受けることができる“本物”の双方向オンライン授業！　名門会Onlineは、海外在住の生徒様のうれしい志望校合格の報告を多数いただいております。
世界各国にいらっしゃる生徒様の夢の第一志望校合格に向けて燃え上がる名門会Online取材チームが難関校・名門校にお邪魔し、帰国生入試の気になる情報を直接リサーチしてお届けします！

神奈川県川崎市の自然が残る多摩丘陵の一角にあり、2024年より順天堂大学と高大連携協定を結んだ中高一貫の女子校「日本女子大学附属中学校・高等学校」。「自学自動」の建学の精神のもと、芸術分野にも力を入れ、あえて文理分けせず幅広い教育を提供し、人間としての豊かさを育んでいます。今回は、森田先生にお話をお伺いしてまいりました！

＜写真：校舎外観＞

―「年間40回を超える理科実験」

＜写真：科学館＞

「本物にふれる教育」を行う同校は、化学、物理、生物それぞれの分野の教育施設が充実しています。
「科学館」と呼ばれる校舎には、多くの理科実験室が用意されています。
実際に観察をしたり、ふれて体験したりすることに重きをおいた授業を展開しているので、理科の授業はすべて理科実験室で行われます。理科実験室には、クラス全員に一台いきわたるよう顕微鏡が用意されているなど、各分野に適した環境が整えられています。
年間40回を超える理科実験が行われています。ワインを蒸留することにより色が変わっていく実験など、変化がわかりやすいものが特に人気で生徒たちは楽しみながら実験に取り組んでいます。
校内には、大型の反射望遠鏡を設けた天文台もあり、毎週金曜日に天文部が星空の観測を行っています。
自然に恵まれた環境に建つ学校なので、学校のまわりの植物を教材に観察やスケッチなども行っているそうです。

＜写真：木製の長机が目を引く理科実験室＞

―「文化活動が盛んな環境」

＜写真：人数分用意されているヴァイオリンの棚＞

中学3年間はヴァイオリンが必修となっています。
ほとんどがヴァイオリン初心者という環境の中、中学1年生には2人の教員がついて基礎から学びます。
ヴァイオリンは1人1台わたる台数が用意され、希望者には練習用に貸し出しも行っています。
12月には音楽会が開催され、3クラス合同で課題曲を決めて演奏します。中学1年生から3年生まで全員が参加し、学年が上がるにつれ難しい曲にチャレンジします。
穏やかな心と集中力をもってヴァイオリンに挑み、努力を重ねることで、美しい音と出合う貴重な経験をつむことができます。

＜写真：校舎の各所に自由に弾けるピアノが設置されています＞

各学年の教室の前は広々としたフロアが広がり、さまざまな作品が掲示できるので、生徒たちは自由に作品を見ることができます。
中学3年生では、中学の集大成として「年間研究」に取り組みます。
各々、自由にテーマを定めます。
過去には、色々な出汁を使って調理をしてそれぞれの良さ、変化を研究した生徒や、NISAや株についての研究をした生徒などがおり、内容は多岐にわたります。
はじめに研究の記録用紙を配布し、夏休みの終わりに提出することで進捗を管理しています。研究のアドバイスなどを行う担当教員を決めて必要に応じて専門分野のサポートも行います。
実験が必要なものであれば、学校の実験室も使用することができます。
1月にできあがった研究内容は、３年教室前のフロアに展示されます。内容を生徒及び教員が評価して、代表者がホールで発表します。
フロアに展示されることによって、生徒が気軽に研究内容を見ることができます。
下級生たちは、先輩の作品を目にすることによって刺激を受けています。

＜写真：教室に面したフロアに展示された掲示物＞

―「多岐にわたるテーマを通しての国際理解教育」
中学校では、学年ごとに「キャリア」や「東北学」などテーマを定め、さまざまな活動が行われています。
中学2年生の「国際理解」というテーマでは、世界に目を向けた活動を行っています。
近年は、アフガニスタン女子教育支援を行ってきました。国際機関で働いている方の講演を聞いたり、調べ学習をしたりすることで現状を知り、自分たちに何ができるかと考えています。
過去には、国際理解委員のメンバーが中心となり、アフガニスタンにランドセルを送ろうと考えました。
学内での呼びかけの結果36個のランドセルと鉛筆などの学用品が集まりました。さらに、十月祭で来校者に募金に協力してもらい輸送費を集め、NＧＯ団体を通して寄付を実現させたとのことです。

＜写真：中高専用の図書室＞