勉強のやり方が分からない生徒は今すぐ【反復演習】【勉強時間を入れた計画表】を意識しよう
カテゴリ : 大学受験
成績が伸び悩んでいる生徒と面談をしていて、必ずといっていいほど聞く悩みの1つに「勉強のやり方が分からない」というものがあります。
厳密に言うと、自分では計画的に勉強をしているつもりなのですが、いくら計画通りに勉強を進めても成績が伸びず、「どうやって勉強すれば良いのか分からない」と悩んでしまう生徒が多いのです。
そういった生徒に次の質問をしてみると、たいがい似たような答えが帰ってきます。
<質問>
「100ページある新しい問題集から出題されるテストが1ヵ月後にあります。100点をめざすにはどのような勉強をしますか?」
<できない生徒の答え方>
「100ページを30日で割って、1日3~4ページずつ解いて覚えていく」
というのが一番多い答えです。確かに計算上はそれで全部の問題を1回は解けます。
それではまずいと感じるのか、少し考えて、
「1日5ページずつ解いて、余った日で見直す」
という気の利いた答え方をしようとする生徒もいます。これなら少し確実性が増したような気がしますね。
・・・ご入会面談の際に、この質問を投げかけると、同じような解答が多いこと多いこと。お気づきの方も多いと思いますが、この解答には致命的な「勘違い」が2つあります。
まず、同じ問題を1回や2回解いただけでは、テストで100%正答を出すことはできません。
次に、問題ごとに難易度は異なり、理解に必要な時間は同じではありません。
このような勉強の進め方では、計画的に勉強しているつもりでも大抵は予定通りにいかず、時間が足りなくなります。とくに、ペースを維持するために「解きやすい≒得点を稼げない」問題ばかり進めてしまい、「難しい≒得点源となる」問題を後回しにして、後になるほど苦しくなりがちです。
そして、仮に予定日までに全ての問題をこなせたとしても、1回解いただけでは勉強量が全く足りません。つまり「勉強の仕方が分からない」と悩む生徒は、単に勉強にかける時間が足りていないから、点が取れないケースがほとんどなのです。
この例のように、「できない生徒」ほど、勉強を「思いつき」でやっていることが多いです。計画的に勉強しているつもりでも、思いついたまま勉強しているから計画通りにいかず、必要な勉強時間を満たせず、思うように点が取れないのです。
これを読んで「自分は違う!」と言い切れる生徒さんは果たして何人いるでしょうか?
では本当にできる生徒はどのような勉強をするのか?
成績が常に上位で「できる生徒」に先ほどの質問をすると、共通して同じ言葉、キーワードとなる言葉が出てきます。
それは【反復演習】と【時間と勉強量を入れた具体的な計画】です。
<点数が取れる生徒の答え方>
「100点を取るには(完璧に解くには)、最低3順は繰り返し解かないといけないから、15日で全ページ(1日6~7ページ)を終わらせる。2順目を10日で、残りの3順目でどうしても解けない箇所を集中して解いて、念のために全問題を指差し確認(見直し)をする」
「そのためには、学校のある日は毎日○時~○時の間勉強し、土日は毎日○時~○時の間勉強する必要がある。」
いかがでしょう?「できる生徒」は、何度も同じ問題に触れれば自然と解けるようになってきちんと覚えられること、そのためには一定の時間が必要であることを、よく知っているのです。
ここに勉強ができるようになる「悟り」「極意」を感じます。
言い換えれば、【反復演習】【時間と勉強量を入れた具体的な計画を立てる】これこそが究極の勉強法と言っても過言ではありません。
「勉強のやり方が分からない」という生徒のみなさん、これを実践しない手はありません!
まずは先の「できる生徒」の例のように、問題集を3順以上【反復演習】することを念頭に計画を立てましょう。「できる生徒」でも3順はするわけですから、4順・5順をめざしても良いくらいです。少なくとも「初見で完璧にする」などは論外です。
このとき、「できない生徒」の例のように「1日何ページずつ」で計算すると計画は必ず破綻しますので、「この日は何時から何時まで何時間勉強する」という【1日の勉強時間を入れた計画表】をつくりましょう。
もちろん、決められた期日までに必ず3順できるよう、余裕のある勉強時間の設定が必要です。人というのはどうしても甘い見通しを立てがちなので、最初は必ず自分の予想よりかなり多めの時間を確保して下さい。1日の生活を24時間の円グラフに落とし込んでみれば、勉強時間はいくらでも捻出できることに気づくはずです。
そして、立てた計画は必ず守り、その計画では間に合わない・3順でも覚えられないと感じたら、すぐに計画を見直しましょう。「後で帳尻を合わせればいいや」だけは絶対にダメです。
そこまでしても結果100点が取れずに80点、90点になるのがテストというもの。人間の頭脳に「完璧」はありません。問題の読み間違えや勘違いだって起こりえます。思うように結果が出なかったとしても、「まだまだ不十分だった」と反省し、勉強への努力・モチベーションを落とさず頑張りましょう。
口で言うほど簡単なことではありませんが、以上のことを習慣づけられれば、「できない生徒」から「できる生徒」へと劇的に生まれ変われます。
今回ご紹介したことは、勉強だけでなく、スポーツや、将来の仕事にも役立つことです。「何度反復すれば覚えられるか」「どれくらいの時間が必要か」を体得できれば、いつでも実効性のある計画を立てて、時間に余裕をもって、シナリオ通りに物事を進められるようになります。
今あなたが頑張ることの、全てが未来につながっています。楽をして成功する方法はありませんが、成功のための努力を苦とも思わず楽しく思える自分にはなれます。【反復演習】【1日の勉強時間を入れた計画表】ぜひ今日から取り組んでみてください。
文責:T.K