医学部受験 二次面接対策としての大学パンフレットの読み方 3つのポイント
カテゴリ : 医学部受験
いよいよ入試直前期。医学部受験生の皆さんは日々、分刻みのスケジュールで勉強されていることと思います。
今の時期、学力試験に神経を集中するのは当然として・・・面接の対策も忘れずにやっていますか?
ご存知のとおり、大半の医学部では二次で面接試験があります。学力だけでは測れない適性を見極め、大学にとって“欲しい学生”の最後のふるい落としが行われます。
とくに志望動機は重要で、その中でも「なぜ当大学でなければならないのか」は必ず問われます。その大学の方針や考えに対して自分がどう思うか、その大学でどのような医師をめざしたいのか、自分の夢を実現する上でその大学のどのようなところに魅力を感じたのか、説得力のある説明ができるようにしておくことが不可欠です。
大学についての情報収集は、オープンキャンパス、大学説明会、個別相談会、ホームページなど様々な方法がありますが、大学から受験生に伝えたいことが網羅されているという点では、入学案内のパンフレットが最も重要な資料といえるでしょう。
なぜなら、パンフレットはごく限られた紙面の中で、伝えなければならないことを余さず伝えきらなければなりません。また、一度印刷してしまえば、途中で情報を更新することもできません。入学して欲しい学生に、一人でも多く入学してもらうため、大学は大変な労力をかけて、パンフレットの内容を練り上げています。大学にとって、パンフレットにムダな情報は一切ありません。
大学パンフレットを斜め読みしてしまうことなく、中に書かれていることのすべてが試験問題だと思って、しっかりと、真剣に読みましょう。
以下、面接攻略のカギになりえる、大学パンフレットの“読み方”のポイントを、3つほど挙げておきます。
■1.気になる部分はメモにとる/赤ペンで線を引く
パンフレットを読むときは、どうしても、カリキュラム内容や、学校の施設・設備・授業風景・研究科や部活動の様子等、自分が気になる部分ばかりに目が行ってしまうものです。
しかし、前述のように、大学パンフレットにムダな情報は一切ありません。
例えば、パンフレットの冒頭によく記載される「学長・学部長挨拶」「大学の理想や理念」「ビジョン」「スローガン」などは、人によっては「堅苦しい挨拶」だとか「ただの綺麗事」だと感じてしまうかもしれませんが、大学としては必ず伝えたい最重要のメッセージです。それを理解した上で、自分がどう感じてその大学を志望したかを伝えることが、面接では重要になります。
また、学校の沿革(年表)、偉人紹介、組織図など、自分とは一見関係のないような細かな情報の中にも、「この大学を選ぶ理由」がいくらでもあるはずです。
とはいえ、パンフレットを端から端まで、一字一句丁寧に読んでいったとしても、よほど気になる部分以外は、あまり心に残らないものです。
そこで、読んでいて少しでも気になる言葉は、その場でノートに書き留めたり、赤ペンで線を引いたりしながら読んでいきましょう。そして、それぞれに対して自分がどう思うのか、感想をまとめておきましょう。
そう、普段の勉強のための読書のやり方と同じです。要点をまとめ、感想をまとめ、何を聞かれても自分なりの意見がすぐに出せるようにしておきましょう。
■2.「冒頭部分」と「視覚的に目立たせている部分」に注目
パンフレットを読んでみたが、どれも重要そうなことばかりで要点がどこかわからない。そんなときには、パンフレット最初の数ページや、ページの冒頭などの目立つ部分、また、大きな文字・太い文字・括弧書きなどで視覚的に目立たせている部分に注目しましょう。
パンフレットを制作する側としても、重要なことは、見落とされたくないものです。ですから、必ず目にする部分、視覚的に目立つ部分には、特に強いメッセージが込められていると考えて良いです。
もし文中で強調されているスローガンや、四字熟語の類があれば、暗記してしまっても良いかもしれません。
■3.複数の大学のパンフレットを横断的に比較する
大学ごとの違いを意識しながらパンフレットを読み進めていけば、「なぜこの大学でなければならないのか」という明確な答えが見つかるはずです。
自分の受験校のパンフレットはもちろんですが、その他の大学のパンフレットも入手して違いを比較し、受験校ごとに「他に勝っている部分」「他より魅力を感じる部分」をまとめておきましょう。
最近は、PDFファイルや電子ブックの形で、インターネット上でパンフレットを見ることができる学校も多くなりました。受験する・しないに関わらず、有名校のパンフレットはひと通り読んでおくと良いでしょう。
最後に、医学部受験では学力試験で1点でも多くとることが不可欠ですが、学力試験を通過した後で面接の対策を始めるようでは、さすがに準備不足となります。
少なくとも受験校のパンフレットは、早いうちから何度も目を通しておきましょう。気分転換にパラパラと読んでみるところから始めるのでも構いません。
また、名門会では、入試直前や一次試験通過後のご相談にも、柔軟に対応しています。もし何かお困りのことがあれば、どんなことでもお気軽にご相談ください。
文責 S.H.