「山手学院中学校・高等学校」
中学・高等学校の先生に聞く！　中学受験帰国生入試レポート

2024年11月08日(金曜日)

地方都市から海外まで、どこからでも名門会の指導を受けることができる“本物”の双方向オンライン授業！　名門会Onlineは、海外在住の生徒様のうれしい志望校合格の報告を多数いただいております。
世界各国にいらっしゃる生徒様の夢の第一志望校合格に向けて燃え上がる名門会Online取材チームが難関校・名門校にお邪魔し、帰国生入試の気になる情報を直接リサーチしてお届けします！

横浜市栄区にあり、「世界を舞台に活躍でき、世界に信頼される人間」を育成する中高一貫の共学校「山手学院中学校・高等学校」は、海外研修など多くの国際的な交流の場を設けています。今回は、渡辺先生にお話をお伺いしてまいりました！

＜写真：校舎外観＞

―「国連世界高校生会議」
毎年３月上旬に国連本会議場にて開催されている「UNIS-UN conference」（国連世界高校生会議）は、世界数十ヶ国の高校生が現代社会の課題について学び、話し合う模擬国連です。
同校の代表者は毎年２～３名です。日本語エッセイによる審査、英語でのグループディスカッションを経て最終審査はネイティブ教員との英語面接を行って選出されます。学校のサポートもあり、個人負担金は10万円と格安です。
毎年多くの希望者がいる中、選抜された代表者たちはNY到着後、主催校である国連国際高校（United Nations International School、UNIS）に赴きます。そして、文化紹介などの交流の後、本番に向けて事前にディスカッションを行います。
本番の会議は２日間行われます。ゲストスピーカーの前で、各国の高校生たちが意見を交わします。ゲストスピーカーは、その年のテーマの関連分野の第一線で活躍している方々です。異なるバッググラウンドをもった生徒たちのさまざまな考え方を耳にして、世界の広さを知る貴重な経験が得られます。

＜写真：2010年に改装された４万2千点の蔵書がある図書館＞

―「ホストファミリーとの相互交流」
同校では、全員参加のホームステイプログラムが実施されています。中学３年生のオーストラリアと高校２年生のカナダ・アメリカの２回のタイミングです。
高校２年生のカナダ・アメリカの８地域に分かれてホームステイをする「北米研修プログラム」では、４月中旬に15泊16日の日程で２名１組となり、ホストファミリーに受け入れられます。
より密な交流をもとめる希望者は、シングルでホームステイに挑戦することもあります。
期間中は現地の高校に通いながら、少し足をのばして大リーグ観戦や観光地巡りなど地域によってさまざまな場所に行き、多くの体験ができる機会を設けています。
「カルチャーデー」は、ホストファミリーに向けて日本文化を紹介する一日です。現地では、ソーラン節などの民謡の披露や、最近では日本のアニメが好きな人が多いとのことで、オタ芸ライトを持って踊るなどのパフォーマンスを生徒主体で行うところもあるとのことです。
帰国後は一人ひとりの感想文を冊子にまとめます。異なる地域にホームステイした同級生の経験をお互いに読んで知ることができます。
ホストファミリーは、同年齢程度の高校生がいる家庭にお願いしています。
同年７月に開催される「リターンビジット」では、ホストファミリーの高校生が山手生有志の家庭へホームステイに訪れます。ホストファミリーを招いて、書道や琴の演奏、浴衣の着付けなどを体験してもらう機会を用意し、日本文化を紹介しています。

英語の得意不得意に関わらず、同年代ならではのコミュニケーションを取りながら実用的な英語により親しみを感じる機会となっています。

＜写真：リターンビジット＞

―「自動運転技術を英語で学ぶ」
「Global Leader Program」通称「GLP」は、20年後の世界で活躍する人材を育成するプログラムです。
同校では、国際交流教育を柱として、哲学対話やプログラミング講習などのさまざまな教育活動を進めています。
土曜講座の前期で行われている「ラジコンカーで学ぶ自動運転技術」は、安価なラジコンカーにボードパソコンを搭載し自動運転車に改造します。この講座により、電子工作やプログラミングの基礎の他、英語のマニュアルやドキュメントを活用するスキルが身につきます。
土曜講座の後期には、さらに発展的な内容の「SEASON TECH」の講義が行われています。
実機を用いて自動運転の知識やロボット制作技術、プログラミング技術を約３か月で全７回の講義で身につけます。
これらの講座の最終段階の講座が「GLOBAL TECH」です。マサチューセッツ工科大学の最新テクノロジーを用いて、自動運転技術を学ぶプログラムです。
2023年の夏、マサチューセッツ工科大学内にあるMITメディアラボにて行われたファイナルコースに同校の生徒が１名参加しています。
ファイナルコースに参加したその学生は、プログラミングが好きな理系の生徒でした。英語はそれほど得意ではなかったとのことでしたが、得意分野の中で専門的な英語などの実用的な英語力を身につけたとのことです。

＜写真：渡辺先生＞