高大接続・2020年大学入試改革に伴う英語検定の重要性について

カテゴリ : 大学受験, 英語

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2017年11月10日、国立大学協会総会にて「2020年大学入試改革」に関する新たな発表がなされました。まだまだ検討中の項目も多いですが、英語の受験がこれまでとは大きく変わります。今回はその中から、ぜひとも知っておいていただきたい内容について、ポイントをまとめてご紹介します。

ポイント1:大学入学共通テストの英語は、民間検定試験の受験が必須に!

現行のセンター試験が2020年1月を最後に廃止され、それ以降開始される「大学入学共通テスト」の英語は、マーク式問題(筆記試験+リスニング)と 民間の検定試験、両方が必須の受験となります。

民間の検定試験では「読む&聞く」能力に加え「書く&話す能力」が問われ、「読む+聞く+話す+書く」の4技能の力をつけていく必要があります。

※民間の検定試験といっても、たくさんの種類がありますが、2018年3月までに認定試験(英検®、TOEIC、TEAP等)が決定される予定です。

ポイント2:認定試験の受験時期が、学校の英語授業進度に変化をもたらす!

民間の検定試験の結果は、大学へ提供され、合否の判断に使われます。

マーク式問題の受験時期はこれまで通り1月受験の予定ですが、認定試験の受験時期は高3の4月~12月の間での2回となります。

つまり、従来よりも英語力完成の目標時期が早まります。難関大をめざすのであれば、どんなに遅くとも高3の4月には英語力を完成させておかなければなりません。これに伴い、高校の英語学習の授業進度にも影響が出ることが予想されます。

ポイント3:小学5・6年生から英語の教科化開始!英語のボリュームは、大幅アップに!!

新学習指導要領では、小学5・6年生から教科書を使用した英語の教科化が始まります。小学校でおよそ600語~700語程度の単語を履修することが想定されています。

それに伴い、高校卒業までに履修する英語のボリュームも増えます。たとえば、単語数で言えば約3000語程度のものが、4000語~5000語以上にもなるものと思われます。それに伴い、最難関大の入試問題はさらにレベルアップします。

ポイント4: CBTの活用により英語の授業の方法が変わる!

英語の4技能のうち「聞く」についてはICレコーダーの導入でリスニング試験が可能となっていましたが、これまで「話す」能力の測定方法には課題がありました。しかし、CBT(computer based testing / コンピュータを使って行う試験)を導入し、会話を「録音」したものを採点することで、「話す」能力の測定、つまりスピーキング試験も可能になりました。

そして、このCBTの導入により、今後は4技能統合型の試験が増加していくものと予想されています。

◯4技能統合型試験の例

(基本)

「読んだ内容を」 → 「書く」 または 「聞いた内容を」 → 「話す」

(応用)

「読んだ内容に関係する問題を」 → 「聞いて」 → 「話す」
「読んだ内容に関係する問題を」 → 「聞いて」 → 「書く」
「聞いた内容に関係する問題を」 → 「読んで」 → 「話す」
・・・・・・・・・・・
・・・・・・

 

4技能統合型の試験では、上記の例のように設題の理解から解答までのプロセスで複数の技能が問われるようになるので、1つでも完成していない・苦手な技能があると、従来の試験に比べ得点を大きく落とすことになります。

「聞く・読む・書く能力」がすぐに身につかないように、「話す能力」もすぐには身につきません。多くの学校で、これまでの先生の発音を生徒がリピートする一方通行の指導から、先生と生徒が相互に会話する形式の指導へと、英語の授業の方法が変わっていくことが予想されます。

ポイント5:英語資格・検定試験の入試での活用がますます拡大する!

英語の外部検定を利用した入試を実施する大学は、「推薦入試」や「AO入試」では従来から多く見られましたが、最近は「一般入試」でも拡大しています。

例えば、2018年度の大学入試では、一般・推薦・AO入試を合わせ、全国の国公私立大学752校中368校が英語の資格・検定試験を入試に導入しています。

うち、国公立大では169校中66校、 私立では583校中302校。入試形態別では、「一般入試」が151校、「推薦入試」が249校、「AO入試」が180 校です。

新テスト開始までの間にも利用は拡大する傾向にありますので、現高2・高1生も無関係ではありません。

なお、資格・検定試験の活用の仕方については、大学ごとに異なりますが、

  1. 出願資格
  2. 入試点数に加点
  3. 得点換算
  4. 判定優遇・合否参考

などとなっています。


大学入試改革については、検討中のままの項目も多く、これからも次々に大きな変化がもたらされることと思われます。名門会でも各種情報源にアンテナを張り、変化を的確に捉えた早い対策を実施するとともに、今回の記事のように皆様に重要なニュースをご報告する機会をもたせていただく予定です。

また、名門会では、英語の外部検定入試に対応するための、英検®・TEAP・GTEC講座を開講しています。下記の講座案内ページでも、大学入試を有利にすすめる上で、今後どのような資格対策をしていけばよいかご説明させていただいておりますので、ぜひご一読ください。
[名門会ホームページ:英検®・TEAP・GTEC講座]

文責S.H.

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