「昭和女子大学附属昭和中学校・高等学校」
中学・高等学校の先生に聞く！　中学受験帰国生入試レポート

2024年12月26日(木曜日)

地方都市から海外まで、どこからでも名門会の指導を受けることができる“本物”の双方向オンライン授業！　名門会Onlineは、海外在住の生徒様のうれしい志望校合格の報告を多数いただいております。
世界各国にいらっしゃる生徒様の夢の第一志望校合格に向けて燃え上がる名門会Online取材チームが難関校・名門校にお邪魔し、帰国生入試の気になる情報を直接リサーチしてお届けします！

東京都世田谷区にあり、日本と世界で活躍する未来を担う女性の育成を行う、中高一貫の女子校「昭和女子大学附属昭和中学校・高等学校」は、昭和女子大学の広大な敷地の中で高大連携のみならず、提携校との交流などさまざまな経験を通して生徒の将来の可能性を伸ばしています。今回は、入試広報主任の玉井先生にお話を伺いました！

＜写真：校舎外観＞

＜写真：グラウンド＞

―「一人ひとりの適性を伸ばす3つのコース」
同校では、本科コース、グローバル留学コース、スーパーサイエンスコースの3コースを設定しています。
・本科コース（以下Rコース）…探究学習で、⽂系・理系・⽂理融合いずれの分野にも進める基礎⼒と総合⼒、グローバル社会で活躍できる資質を⾼度に育成します。
※途中で⽅向性が定まったら、スーパーサイエンスコース、グローバル留学コースにコース変更することもできます（本⼈の希望・成績・⾯談の上で選択。中学3年生まで）。
・グローバル留学コース（以下Gコース）…入学後3年間で留学に必要な英語力、コミュニケーション力、積極性、主体性などをしっかりと身につけ、高校1年の夏から、全員が10カ月間カナダに留学。隣接するブリティッシュスクールとの交流や多彩な海外研修などを行い、語学力だけでない、グローバルな資質を養います。
・スーパーサイエンスコース（以下SSコース）…理数系の授業は学習指導要領の標準時間数より多く設定し、英語での理科実験や研究発表など高度なサイエンスプログラムを展開。医・薬・理工など理系進学を実現します。

―「昭和女子大・提携校との交流」
同校は、昭和女子大学の附属校であるため、同大学の教授や大学生をTAに招き、さまざまな学びを得ています。
Gコースで行われている「KFC活動」とは、
Know Thyself（自分自身を知る、課題を発見する、将来像を描く）
Find a way （自分自身で道を切り拓く、課題解決のため、将来につながるための活動を実行する）
Contribute to others（地域や国際社会に貢献する）という観点で行う活動です。
この活動は、大学の先生や外部講師の直接指導のもと、国際人としての素養と感覚を磨く課題解決型の探究活動です。

同校の隣に位置するイギリス義務教育課程の学校「The British School in Tokyo SHOWA」（以下BST）とは校庭や体育館などの一部施設を供用し、SDGsを軸とした課外活動なども合同で取り組むなど交流が盛んです。
SSコースで行われる「理科実験in BST」では、BSTの教員による英語での理科実験の授業を受けることができます。
ミニ交換留学では、３月に同校生徒がBSTでの授業を体験し、6月にはBSTの生徒が同校で授業を体験します。
また、同大学のキャンパス内にあるアメリカ・ペンシルベニア州の総合大学「テンプル大学」のジャパンキャンパスとは、科目等履修生として同校の６年生が新入生向け講義を１講座受講できる他、中学生がサマープログラムに参加するなど、交流できる機会が多数あります。
その他にも、他大学との高大連携プログラムも現在検討されており、今後さらに幅広い交流が期待できます。

＜写真：玉井先生（入試広報主任）＞

―「ボストン研修（The Boston Mission）」
同校では、ボストン海外研修に現在中学２年生全員が参加します。
3月にボストン郊外にある昭和ボストン校10泊12日の日程で行われます。
この研修は、事前準備から研修後のまとめまでを含めると、中学３年間を通して取り組む長期グローバルプログラムとなります。
ボストン研修は、選択しているコースによって内容が異なります。
RコースとSSコースは、ボストンやアメリカの歴史や文化を広範囲に調査し、現地では事前学習でのリサーチをもとに現地の教育施設を訪問します。
また、SSコースは、ハーバード大学自然史博物館やマサチューセッツ工科大学の見学も行います。
Gコースは、事前学習でSDGsについて学習し、食料問題や環境問題などの世界規模で解決が求められる課題について考察します。考察した結果について現地教員に向けてプレゼンテーションし、意見交換などを行います。また、現地の学校を訪問し、日本の食文化を現地の生徒たちに伝える交流や、企業訪問で海外でのビジネス展開における成功事例や、日本とは異なるマーケティング手法について学ぶなど、多くの交流を通してグローバルな感性を養っていきます。

＜写真：設備が整った理科実験室は個人の課題研究でも利用可能＞

―「幅広い進路」
同校では５年間で高等学校までに必要な学習をほぼ終了し、最後の１年間はそれぞれの道に進む準備のために十分な時間をとって行います。

外部受験をする生徒は附属校である昭和女子大学への推薦の権利を得たまま受験にチャレンジすることができるため、難関大学や有名私立大学などの他大学への受験者が増え、合格実績は大幅に伸びています。
昭和大学へ指定校推薦枠を用いての医学部進学者は、SSコースの生徒のみならずRコースで理系を選択した生徒にもいるようです。

「五修生制度」は、高校に籍を置きながら昭和女子大学のカリキュラムを１年先行して学ぶ事ができる同校ならではのシステムです。
この制度を用いて、１年早く大学を卒業して大学院に進んだり、早く職に就くことができたりするなど将来の選択肢を広げています。
「ダブルディグリー・プログラム」は、昭和女子大学と5つの海外提携大学の２つの大学の学位を５年間で取得するプログラムです。「ダブルディグリー・プログラム」と「五修生制度」を併用した場合は、高校１年間と大学４年間の合計５年間で学位を取得します。中⾼の同級⽣と同じ卒業時に２つの学位獲得が可能になります。就職や⼤学院進学、さらなる留学など、⼤学卒業後の選択肢が広がります。

＜写真：カフェのような雰囲気の図書室“Lib”＞