実際に話を聞いて肌で感じた学校情報 第27回 目黒日本大学中学校・高等学校

カテゴリ : 中学受験, 学校情報

名門会教務本部の担当者が、実際に学校を訪問してみて、肌で感じた生の情報をご紹介!
第27回目の今回は、目黒日本大学中学校・高等学校をご紹介します。志望校、併願校を選ぶ際の一つの参考になれば幸いです。

学校名 目黒日本大学中学校・高等学校(2019年4月~)
(現:日出中学校・高等学校)
所在地 東京都目黒区目黒1-6-15
JR山手線・東京メトロ南北線・都営三田線・東急目黒線
目黒駅 徒歩5分
ホームページ http://www.hinode-s.ed.jp/

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学校概要

1903(明治36)年、高輪裁縫学校として芝区高輪台町大教寺境内に開設。
1919(大正8)年、現在地目黒に移転。
1921(大正10)年、日出高等女学校に改称。
1947(昭和22)年、日出女子学園中学校設置。
1948(昭和23)年、日出女子学園高等学校設置。
2005(平成17)年、高等学校 男女共学化。
2006(平成18)年、中学校 男女共学化、日出中学校に校名変更。
2015(平成27)年、新校舎完成。
2017(平成29)年12月、日本大学と準付属校契約を締結。
2019(平成31)年、4月より目黒日本大学中学校・目黒日本大学高等学校と校名を変更し、日本大学の付属校としてスタート。

■入試情報

◯2018年度中学入試(日出中学校)

募集人員 男女40名
2/1午前 2科4科 + 適性検査、 2/1午後 2科 + 適性検査
2/2午前 2科4科、 2/2午後 2科
2/5午前 2科4科、 2/5午後 2科
※入試結果は非公表

◯2019年度入試 (目黒日本大学中)

募集人員 男女70名
2/1午前(30名) 2科 + 4科 + 適性検査 (各10名)
2/1午後(特待選抜10名) 算数1科目 + 適性検査 (各5名)
2/2午前(20名) 2科 + 4科 (各10名)
2/2午後(5名) 2科
2/4午後(5名) 2科
※2/1午後に特待選抜を導入し、算数1教科入試を実施する。
※特待から一般へのスライドは行わない。
※英検取得者には加点制度あり。

〈 入試問題出題予測 〉

国語(50分)
大問4題。
漢字、文学史・品詞などの知識問題、論説文、物語文。
物語文は長めの文章で速読力が必要とされる。

算数(2科4科型)(50分)
大問4題。
小問集合、図形(水量の変化)、図形(規則性)、統計・推理。
問題数は多めだが基本問題が中心。

算数(1科型)(50分)
大問4題。
小問集合、文章題、図形(約束記号)、統計・推理。
2科4科型より難度は高い。

社会(30分)
大問3題。
地理:地図の読み取り問題。
歴史:古代・中世から近代までの幅広い時代を扱う総合問題。問題数は多く難度は高め。
公民:時事問題と絡めた基本問題。
全体を通して記述問題を出題する。

理科(30分)
大問4題。
化学:基本法則(質量保存の法則等)の理解を問う。
生物:基本用語の知識と実験データの分析力を求める。
物理:日常生活における事象を説明させる(難度は高め)。
地学:時事と絡めた問題で思考力を問う。

※2019年度入試問題は日吉の日本大学中学校の入試問題を参考にして作成されるようである。
 入試偏差値としては45~50位のイメージかもしれない。

■進学実績

〈 合格者数 〉

平成29年度 卒業生304名(男子99名、女子205名)、4年制大学への進学者は51.3%。
高校は国際・特進・進学・スポーツ・芸能などのコースと他に通信制課程があり、生徒の多様な進路希望に対応するものとなっている。

2019(平成31)年度からは、中学は中高一貫コースのみ、高校は進学コース(特進クラス / N進学クラス)とスポーツ・芸能コース(スポーツクラス / 芸能クラス)の2コース制となる(通信制は存続)。
中入生は中高一貫カリキュラムで指導が進められる。授業進度が違うこともあり、高校進学後も高入生とは同じクラスにならない。また、日大の付属校にはなるが、基本姿勢としては国公立大・難関私立大を目指す生徒を育てることを掲げており、改めて6年間の教育スケジュールの組み直しを行っている。

■教育の特徴

日大の内部推薦は他の付属校と同様に「基礎学力到達度テスト」をうけて、成績上位者から希望学部を選択することになる。日大への進学が可能かどうかは、基礎学力到達度テストの全付属校順位で上位8,000番程度が目安になるようだ。このテストを、今春、特進系クラスの生徒(現高1・高2生)が受けた結果は、「8割強の生徒がボーダーを上回っていた」ということである。
また、他に付属校特別推薦(指定校推薦のようなもの)もあり、学部を選ばなければかなりの生徒が日大に進学できそうである。
学校としては、国公立大・難関私立大に4割、日大への進学が6割という目論見を持っているようだ。

中高一貫プログラムにおいては、先取りカリキュラムで進学指導を強化し、「GRITシステム」と呼ぶタブレットを使用した5教科電子テストなども導入する。また英数国に力点を置いた7時間授業を、中3で週3日、高1・2では週4日取り入れる。英語教育については、これまでの国際コース的カリキュラム(海外短期留学や英語イマージョン授業など)も視野に入れたプログラムを実施し、外部検定資格の取得にも力を入れるようだ。
探求型選択制の修学旅行なども予定している。
2022年にはSGH(スーパー・グローバル・ハイスクール)とSHH(スーパー・サイエンス・ハイスクール)のダブル申請を行う予定で、そのための準備も進めている。

■学校を訪問してみての感想

目黒駅から徒歩5分程度と通学の便はよく、校舎も建て替えられ大変きれいである。
ただ、校庭は狭く、敷地内に併設幼稚園があることもあって、屋外運動環境には恵まれているとはいえない。体育祭は外部の運動場を使って行われるが、盛り上がりがいまひとつといった声も耳にする。中学が共学化されて10年あまりだが、男子生徒の人数はまだまだ少ない。このたびの日大付属化によって学校も大きな転換期に入ったが、新たな教育プログラム作成の中で、なにか男子生徒にとって魅力的なものを組み込んだほうがいいのではないかと感じた。

日出高校というと芸能コースが話題になりがちだが、当然、生徒はみな普通の子どもたちである。通信課程の生徒も含めて、多様な生徒を許容できるところがこの学校の良さかもしれない。
「全ては生徒のために」「360°全方位の夢へ挑戦する、全ての生徒を応援する」というのがキャッチフレーズで、「しなやかな強さを持った、自立できる人間を育てる」ことを目標に掲げている。
進学実績を伸ばすためのいくつかの仕掛けも用意しているし、6年間の学習過程において日大への内部推薦という制度は、生徒にとっての客観的指標(学びのマイルストーン)になるだろう。
しかし、果たしてそれがどこまで生徒と学校の活性化につながっていくのかは未知数である。

さまざまなことが決定からまだ日も浅く、具体的な施策を煮詰めるのはこれからと思われるが、まずは改革初年度となる来春の入試結果が今後を占う試金石になるだろう。
ありふれた言い方になってしまうが、現場の先生方の熱意と行動が学校を変え、それが在校生に伝わり、そして学校外のご家庭や受験生にも伝わっていくと思う。
教職員一丸となったがんばりを期待し、楽しみに見守っていきたい。

文責:A.M

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