担当教師たちが秘訣を語る~偏差値30台から海陽中等教育特待生合格までの道のり〜
2月も終盤となり、2017年度の中学入試も結果がほぼ出揃いました。
結果は様々でしょうが、合格できた人も、そうでない人も、これほどまでに何かに集中し、勉強する機会はこれまでなかったものと思います。
受験を通して身につけた勉強や努力の習慣は、今後の人生で大きな財産となるはずです。どうかその財産をムダにしてしまわないよう、次なる目標に向けての一歩を踏み出していただきたいと思います。
さて、今年の受験で、私が担当している東海エリアの教室に通う生徒が(以後「A君」とします)、名門会入会後大成長を遂げ、見事第一志望校である海陽中等教育に特待生として合格するという大変うれしい報告がありました。
このA君、名門会に入会した小5の9月時点では、大手集団塾の模試での偏差値が、
- 算数:43.3
- 国語:33.9
- 理科:39.5
- 社会:38.9
なんと、4科合計で38.1。小学校5年生の2学期に偏差値30台の生徒が、海陽中等教育に特待生合格するというのは、一般的には「奇跡の合格」に他ならないでしょう。
しかし、これは決して「奇跡」ではありません。「海陽中等教育を夢や憧れのままで終わらせない!受験を諦めない!終わらせない!」というA君と親御様の強い意志、そして、それを支えて下さった先生方の尽力が生み出した「現実」です。
なぜA君は第一志望を諦めることなく、海陽中等教育への合格を勝ち取ることができたのか?
何に力を入れ、どのように取り組むことで、「奇跡」を「現実」に変えたのか?
名門会での受講科目(算数・理科・国語・社会の全教科)のうち算数を担当した河合先生と、教務担任である不破先生より、詳しいコメントをいただきましたので、どうぞご参考いただければと思います。
■■ 算数担当 河合 大輔先生からのコメント
慶應義塾卒-合格実績:東海・南山女子・滝・愛知淑徳・海陽中等教育等
□最初に指導で取り組んだ事
まずは、新演習テキスト(エデュケーショナルネットワーク)を使用し、各単元の基本事項の確認から指導を開始しました。質問については、「どこが分からないのか?それも分からない」(苦手弱点を自分自身でも把握できていない)という状態からのスタートです。「分からないから…」とすぐに投げ出してしまいがちですが、最後まで答えが書けなくても、「分かる所まで、必ず何かを書く事!」をルールにして指導に取り組みました。「恐らく、線分図を引くと思うんだけど…」、「確か、塾では天秤の図で習ったと思うけど…」とあやふやなことについても、すべて書いてもらいました。どこまで理解できているのかを把握する事ができたため、今後の方針を立てる上では助かりました。
□「これなら成績が飛躍的にアップする!」と思えた瞬間
指導開始当初から、理解が早いことは実感しておりました。課題は、受験まで時間がないため、指導した内容を1回で定着させるかでした。
そこで授業中は、とにかく集中させ、(発問中心で)理解させることに注力しました。また、授業の内容がしっかり定着できるように、家庭学習の指導・確認も徹底的に行いました。特に各種テストや宿題等の確認には、重点をおき、次回授業時までの時間管理にも注意しました。その結果、授業中に集中する⇒自宅での定着演習⇒授業での確認のサイクルを作り出すことができました。
当初から、この方針を貫く事ができ、指導開始から1ヶ月後には、知識や解法が確実に積み上がっていったので、大きく期待が持てるようになりました。
■■教務担任 不破 博之先生 からのコメント
立命館大学卒-合格実績:東海・南山女子・滝・名古屋・海陽中等教育等
□はじめにご家庭に協力をお願いした事
自宅で正しい答えや解法を教えていただく必要は全くありませんが、「正しい勉強方法ができているか?」は、常に教えていただくように依頼をしました。「正しい勉強方法」については(間違い直し・繰り返し学習・基礎基本の徹底等)を共有し、間違っている際は保護者の方からも指摘をしていただくように依頼をしました。またご家庭には、勉強以外の些細なことでも、何でも伝えていただくようにも依頼をしました。勉強以外のことで、学習が停滞することは避けたいと思い、常にご家庭での様子も把握することにも努めました。
□合格に貢献した!? お母様の中学受験生への関わり方
親であっても、受験生である子供に、どう対応すべきか?と悩む事は少なくありません。そんな時、必ず名門会に声をかけてくださいました。子供さんが、親御さんと名門会に見せる顔が全く異なる事もよくあります。親御さんの知らない子供さんの一面をお伝えし、信頼関係がありました。そして、成績不振時も一喜一憂せず、最後まで子供さんを信じ、問題点と対策を共有できたのが大きかったと思います。
□これから海陽中等教育を受験する方へのメッセージ
入学後は、厳しい寮生活がある学校です。ただし、考え方と目標が明確であれば、成績アップはもちろん、6年後の自分自身を大きく成長させる環境がある学校です。勉強は、自分自身との戦いです。その事に早くに気付いた受験生は、成績が伸びます。是非、夢や憧れのままで終わらせない!受験勉強をしてください。
■■お母様からいただいた情報交換シート(原文)
最後に、受験終了後に、お母様から提出していただいた情報交換シートをご紹介させていただきます。表だけでは書ききれず、裏面までビッシリとご記入をいただきました。お母様の子供さんを想う気持ちがとても伝わる内容になっておりますので、原文のまま掲載させていただきます。
以上、今回の勝因としてはA君が元々吸収力の高い生徒だったことも無視できませんが、目標を見据え、自分自身としっかり向きあって諦めずに努力していけば、不可能と思うような夢にも手が届くということの好例だったと思います。
いかがでしょうか? あなたも夢や憧れのままで終わらせたくない夢の第一志望校合格に向けて、今から戦略的な対策を始めませんか?
もし「今の環境のままでは難しい」そんなお悩みがございましたら、名門会にいつでもお気軽にご相談ください。
文責:S.H.