実際に話を聞いて肌で感じた学校情報 第17回 田園調布学園中等部・高等部

カテゴリ : 中学受験, 学校情報

名門会教務本部の担当者が、実際に学校を訪問してみて、肌で感じた生の情報をご紹介!
第17回目の今回は、田園調布学園中等部・高等部をご紹介します。志望校、併願校を選ぶ際の一つの参考になれば幸いです。

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学校名 田園調布学園中等部・高等部
所在地 東京都世田谷区東玉川2-21-8
ホームページ http://www.chofu.ed.jp/

■学校概要

  • 1926(大正15)年、調布女学校創立。
  • 2004(平成16)年、田園調布学園中等部・高等部に校名変更。
  • 東急東横線・田園調布駅から徒歩8分。
  • 毎朝「精進の鐘」が3回打たれ、その間の黙想で1日が始まる。鐘は最上階(5階)に吊るされており教員が持ち回りでつく。
    鐘の音色や強弱によって、今日はだれがついているのか生徒には分かるらしい。
  • 2学期制。65分授業で週5日 + 土曜プログラム。
  • この夏から1年がかりで東校舎(多目的エリア)を改築予定。

■入試情報

2/1・2・4の3回、すべて4教科の入試(参考程度の面接あり)。
12月には帰国生入試も行っている。
募集定員は2/1・100名、2/2・70名、2/4・30名 + 帰国生若干名の合計・約200名。

◯2017年度中学入試

  • 出願者合計(のべ)983名と昨年に比べて63名増加した。実出願者は603名。
  • 出願者の居住エリアは、横浜市と川崎市で全体の56%になる。都内では世田谷区内の生徒は当然多いが、大田区・目黒区・品川区からの生徒が増えている。
  • 併願校としては、2/1は横浜雙葉・横浜共立・鷗友学園など、2/2は鎌倉女学園・洗足学園・大妻など。いずれにしろ女子校がほとんどである。
  • 入試問題は、国社の意見や説明を記述する問題や、算理の途中式や思考過程を記述する問題、資料やグラフの内容を読み取る問題など、思考力・表現力を問う問題が各教科配点の30%出題される。
  • 繰上げは複数回受験者を優先する。例年2~3名だが、2017年度の繰上げはなし。

◯2018年度中学入試

変更なし。

■進学実績

2017年度卒業生は205名。内訳は文系54%・理系46%。
そのうち190名が現役での大学進学を果たした。

<合格者数>

東大1名、東工大2名、筑波大1名など、国公立大学に39名(うち既卒生3名)が合格。
早稲田大20名、慶應大25名、上智大17名、東京理科大26名など、早慶上理88名(既卒生4名)。GMARCH 176名(既卒生13名)。
医学部医学科は、国立大2名(既卒生1名)、私立大11名(既卒生10名)。

■教育の特徴

半数近くの生徒が理系志望。これは偶然の産物ではなく、理数系の授業に独自の工夫を凝らしている成果である。
数学では、まず生徒の苦手意識をなくすために、中学入学時から立体図形のパズルなどを使ってグループでの探求型授業を行い、数学に対する興味・関心を引き出すための工夫をしている。
また理科では、中等部においては授業の半分は実験・観察で、ICTを活用した課題研究など画一的な授業に陥らないよう工夫されている。
東京理科大出身の教員が多い、という話も耳にした。

英語力強化については4技能をバランスよく伸長させることを目的として、特に英語を使うことを躊躇しない生徒を育てることを意識している。そのために英語スピーキング活動についてはGTECなどの外部試験も積極的に活用している。
同時に国際交流にも積極的で、中3でのカナダ・オーストラリアホームステイ(2週間)、高1・2のニュージーランドターム留学(1学期間)など、いくつかの海外交流プログラムが用意されている。
15年目を迎える土曜プログラムにおいては、学年ごとにテーマを設けた「コアプログラム」以外にリベラルアーツを意識した約170の講座が用意されており、各自の興味・関心に応じて「マイプログラム」を選択する。その中でさまざまなワークショップやディスカッションを通して生徒は思考力や表現力を育成して行く。

その他、各学年ごとに体験学習・体験旅行なども組まれており、農村生活体験やさまざまな日本の歴史・文化に触れることによって生徒の成長をバックアップする。

■学校を訪問してみての感想

奇をてらうことのない学校である。
「あたりまえのことを丁寧に行い、教育の本質を追究する」 そんな信念が伝わってくる。
一生を支える『根っこ』を育てる6年間と意味づけ、21世紀に向けたライフデザイン・キャリアデザインの実現に向けて生徒の育成を行っている。
昨今、言葉が先行する改革に振り回される学校も目につくが、浮足立たない教育の実践は大変に好感が持てる。

■名門会担当者より一言

校舎中央部の「プラザ」と呼ぶ吹き抜け部分や、大きな透明ガラスと高い天井を持った図書館など、生徒の活動空間はコンパクトであるが圧迫感のない作りとなっている。
田園調布という土地名からくる穏やかで閑静なイメージとは違い、生徒たちはなかなかに活発である。

(文責 A・M)

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