実際に話を聞いて肌で感じた学校情報 第15回 立教女学院中学校・高等学校
名門会教務本部の担当者が、実際に学校を訪問してみて、肌で感じた生の情報をご紹介!
第15回目の今回は、立教女学院中学校・高等学校をご紹介します。志望校、併願校を選ぶ際の一つの参考になれば幸いです。
学校名 | 立教女学院中学校・高等学校 |
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所在地 | 東京都杉並区久我山4丁目29-60 京王井の頭線・三鷹台駅から徒歩1分 |
ホームページ | http://www.rikkyojogakuin.ac.jp/ |
■学校概要
◯教育理念
- 1877(明治10)年、米国聖公会のプロテスタント宣教師が文京区湯島に立教女学校を設立。
1924(大正13)年に現在地に移転した。 - 一日は朝の礼拝から始まる。
二期制をとっており、授業は週5日制。週末は「土曜集会プログラム」として、通常の教科カリキュラムではできない多彩なプログラムを展開している。 - 創立以来、制服は定めていない。
■入試情報
- 2/1の1回入試、募集定員は110名。
- 一般募集の110名と帰国生入学者20名、小学校からの内部進学者70名の合計200名が1学年の生徒人数の目安。
- 今年度は一般111名・帰国19名・内進71名の計201名、昨年度は一般111名・帰国23名・内進66名の200名が入学した。
◯2017年度中学入試
- 応募者は288名と昨年比で116%とやや難度が増した。
- 受験者282名、合格者124名、入学者111名。実倍率は2.27倍となっている。
- 合格者の入学辞退者は共学の大学附属校への進学が多く、2/2入試の慶應湘南藤沢や青山学院など。例年1~2名の明大明治への抜け人数が今年は多かったようだ。
- いずれにしろ、四谷偏差値(80%)で60~65レベルでの厳しい入試が繰り広げられている。
- 合格を確実にするためには7割弱の得点率が必要になる。
◯2018年度入試
変更なし。
■進学実績
- 附属校ではないが、立教大学へは121名の推薦枠がある。今春は101名(185名の54.6%)が進学した。
- 全体の50%強が社会科学系学部、25%が人文科学系学部に進学している。
- 浪人生は14名(7.6%)
■教育の特徴
- 東大・東工大などの最難関国公立大学にも毎年のように合格者を出しているが、基本は「生徒それぞれが目指す進路を支援する」という方針。生徒の自立を促し、したがって立教以外の大学への進学というチャレンジ精神もしっかりとサポートする。
- 高1までは全教科必修カリキュラムで、高2で理系・文Ⅰ(他大学受験コース)・文Ⅱ(立教大推薦希望コース)に分かれる。
■学校を訪問してみての感想
豊かな緑とその中に伝統ある低層階の校舎が配置されて、ゆとりある空間になっている。校舎内には自然の光とさわやかな季節の風が流れ、大変に居心地の良いたたずまいである。
そんな中を、元気な生徒たちが無邪気ともいえる歓声を上げて走り回る。
根底に流れるキリスト教教育の精神が彼女たちをしっかりと見守り、その腕の中で彼女たちの屈託のない元気さと柔軟な発想が十分に発揮されている、そんな印象である。
伝統の持つ力なのだろう。
昨年新たに赴任した校長先生の言葉にもあったが、学習スタイルが座学よりも実践的でアクティブなものが多いというのも、彼女たちの行動力を後押ししているのかもしれない。しっかりとした基礎・基本を学ばせて質の高い中等教育を行い、中等教育におけるリベラルアーツの実践を目指したい、という言葉もあった。
海外交流プログラムにも積極的である。フィリピン・アメリカ・ニュージーランドの姉妹校との交換留学はもう何年も続いており、その他、短期・長期の留学制度を利用する生徒も多い。
時代に拘束されない学校であり続け、手作りの教育、自由な私学教育を進める。生徒には、時間に追われない6年間を過ごさせたい。
そんな思いが学校の隅々まで浸透しているように感じる。
■名門会担当者より一言
「この学校の卒業生で良かった。」そういった思いを持てる学校だと感じる。
もちろん1人ひとり考え方も違えば感じ方も違う。入学の経緯も違う。そんな多様なバックグラウンドを持つ生徒たちがうまく馴染みあって学院全体の一体感を作っている。
これからも無邪気なくらい元気な生徒たちの歓声が聞こえる学校であり続けてほしいと願ってやまない。
(文責 A.M)