私立医学部推薦入試合格者に共通する“秘訣“は果たしてあるのか? 《2016年 関西医科・兵庫医科大学・近畿大学 推薦合格者を担当して思ったこと》
カテゴリ : 医学部受験
一足早く始まった2016年度私立医学部の推薦入試、名門会からも続々と合格者が出ています。合格を勝ち取られた皆さん、本当におめでとうございます!
これも、塾や予備校の授業中はもちろん、学校、自習室、自宅で、自分自身と本気になって向き合い、努力をし続けた結果ですね。自分自身との闘いというのは本当に苦しいものだったと思います。受験を経験した私にも実感があります。何度も言いますが、本当に、本当に、合格おめでとうございます。
ご承知のとおり、私立の推薦入試と言えば、【超】がつく激戦入試です。一般入試と比較すれば倍率の低い学校があるとはいえ、中には20倍近い倍率になる学校だってあります。そして、合格者はたったの10名から多くても20名ほど。決してやさしい試験ではありません。
しかし、毎年名門会からも多くの受験生がチャレンジし、合格していく生徒達がいます。
「合格者に共通する秘訣が何かあるのでは?」と、自分自身の進路指導を見直した時に、これが良かったのかな?と思う事が1つだけあります。「生徒が合格に向けて頑張って勉強しただけやろー!」というのは無しで。
それは、推薦入試と一般入試の違いをしっかりと把握し、推薦入試の方が有利に受験できる可能性がある場合は、必ず受験するように勧めてきたということです。
推薦入試の特徴を理解して、「推薦入試は、自分にとって有利!」と考えている生徒は、意外なことにとても少ないものなのです。
以下に推薦入試と一般入試の違いを比較してみました。
【私立医学部 推薦入試と一般入試の比較】
推薦入試 | 一般入試 | 備考 | |
---|---|---|---|
倍率 | 低い(一般入試と比較して) | 高い | 出願条件があり、浪人生の割合が少ないことも現役生には有利 |
受験科目 | 英・数又は英・数・理 (理科は1科目) |
英・数・理 (理科は2科目) |
推薦が一次だけに対して一般は二次まで |
問題の難易度 | やさしめ(基本問題) | 難しい(応用問題) | 学校によっては適性検査や基礎学力試験の場合もあります |
合否判断 | 学力試験以外にも評価される要素が大 | 学力試験以外に評価される要素が小 | 評定を点数化する学校もあり、評定平均値が高ければ高いほど有利 |
受験回数 | 一般も受験すれば2回チャレンジできる | 推薦を受けないと1発勝負 | 最難関受験なので受験回数を増やすのはセオリーです |
ここまでであれば、「メリット」ばかりかと思いますが、以下のように人によっては「デメリット」になり得ることもあります。
推薦入試 | 一般入試 | 備考 | |
---|---|---|---|
出願準備 | 志望理由書等、大がかりな準備種類が必要 | 学力試験対策以外の準備は不要 | 推薦入試には、志望理由書等の準備に相当数の労力と時間がかかります |
出願条件 | 近大を除き専願 | 専願しばりなし | 併願ができる近大になるとやはり国立を考える受験生もいるので、倍率が跳ね上がります |
過去問 | ほとんどの大学が非公表で入手できない | 公表されているため、入手が可能 | どこまで事前準備ができるかは大きな要素です |
いかがでしょうか? 人によっては、メリットになったり、デメリットになったりしますので、一概に全員に推薦受験を勧めることはしていませんが、現役生ならメリットになる人の方が多いかもしれません。
また、上記の内容はあくまで「多くの学校では」という条件付きですので、全ての学校に当てはまる訳ではありません。十分に考えてから受験を決定してください。
さて、以上も鑑み、今年の推薦入試を経て、私が出した結論としましては、
「推薦入試がダメなら一般入試を受けるために!」と一般入試に照準を合わせながら、早くから計画的な準備を行う生徒ほど、推薦入試については有利になる!
ということ。
「入試なんてまだまだ先だよ…」ではなく、合格した先輩達のように、今から目標を立てて、日々の勉強を見直すことから始めてみませんか?
合格した先輩達は、評定平均値アップのためにも、学校の勉強には決して手を抜きませんでした。
「もっと、推薦入試のことを教えてもらいたい!」「自分は何から始めれば良いのか?」と悩んでいる人は、名門会までお気軽にメールフォームにてお問い合わせください。
合格した時のあなたの笑顔のために、精一杯進路指導します!
文責 S.H.